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出版は想いを届ける「手段」、多くの人に届くといいなぁ。 〜『社員がメンタル不調になる前に』発売記念〜

 Smart相談室CEOの藤田です。私、書籍を出版させていただきました。初の著書です!自分で書きながら苦笑しています。よろしければ下記からどうぞ(笑)

 はじめに、この書籍は、皆さんのご協力で世に送り出すことができました。

  • 商業出版の機会をいただいた、日本能率協会マネジメントセンターの黒川さん

  • 書籍出版プロジェクトを先導してしていただいた、株式会社一凜堂の稲垣さん

  • 藤田の遅い筆を叱咤激励してくれた麻友子さんみどりーーーぬみやっちゃん

  • 「日々忙しいのに代表は何をやっているんだ!」と睨みを効かせてくれたSmart相談室社員の皆さん

ありがとうございました!&ご迷惑をおかけしました・・・。 

 また、本書籍は私をはじめ、コラムを執筆いただいた皆さま、事例協力をいただいた皆さまのご協力によって成り立っています。その皆さまも含め、この場を借りて、再度、御礼申し上げます。ありがとうございます。

このnoteでは、なぜ書籍を出そうと考えたのか、商業出版にまつわる流れを中心にお話していきます。


想いを知ってもらいたいと思った

 Smart相談室が大きくなるにつれて、そのコンセプトである「メンタル不調になる前に」対応することの大切さ、について、多くの方にご賛同いただけることがわかってきました。初めてSmart相談室のコンセプトをお話しすると目をキラキラさせて、

「そう!そうなの!藤田さん、そうなの!」
「私は、ずーーーっとそう思っていたの!」
「今まで引っかかってたのは、これだ!言語化されて、サービスになってる!」

人事・労務担当者の方々の声

と共感の声をいただけます。これまでの日本にはなかったコンセプトを、SaaSの力を使ってソリューションにして、社会に提供している。そう感じていました。

 2021年に創業したSmart相談室は、もちろん知名度も低く、未だにその存在を知っている人は少ないです。そんな中で、Smart相談室の想いや世界観、機能を知ってもらうことが嬉しくて嬉しくて、もっと多くの方に知ってもらいたいと願ってました。そのための方法を考えたときに、書籍を出版することを思い付きました。

私自身、読書が好きで多くの本を読みます。特に経営者が書いた実際の出来事に即した内容の本が好きです。その経営者がなぜそう考えたのか、その時の気持ちがどんなものだったのかを本を通じて理解できるからです。同じように、Smart相談室の想いや世界観を理解してもらえると嬉しいなぁと考えました。

*Smart相談室設立の想いや書籍を出版する経緯についてはソーシャルセリング.comさんでも記事にしていただきました。こちらも読んでみてください!

商業出版、自筆の難しさ

 書籍を出して考えを社会に伝えたい、そう思う方は多いと思います。前章の私の思考プロセスは特別なものではないでしょう。ですが、実際に商業出版を行える方は限られると思います。これはSmart相談室の広報チームと稲垣さん、出版社の皆さんのご尽力だと思います。

 ことの発端は、麻友子さんに、

書籍を出版するのは、どうだろうか?

藤田の発声

と漏らしたことでした。確か、麻友子さんは「いいかもですね、ちょっとあたってみますね」というような趣旨の返事をくれたように記憶しています。その後、知らぬ間に、広報チームのみどりーーーぬが出版社さんを探してきくれて、複数の出版社さんとお話をしました。この段階で、出版するとはどういうことなのか、どのようなビジネスなのかを勉強しました。商業出版や自費出版、各出版社さんのカラー、編集担当の方やライターの方、書店やアマゾンなど業界構造も理解しました。

 この段階で、信頼のできる編集者の方と商業出版というフォーマットで、藤田自身が執筆したい、と強く思いました。そうすることが、Smart相談室の想いを届けるのに最適であり、読んでもらう方に対して誠意がある、と考えたからです。

 しかし同時に、商業出版で藤田だけで執筆するのは難易度が高いと感じ、これは優秀なプロデューサーが必要だ、とすぐに察しました。そのことを麻友子さんに伝えたところ、これまた「そうですよね、ちょっとあたってみますね」というような趣旨の返事をくれたように記憶しています。その後、出会ったのが稲垣さんでした。稲垣さんと出会ったことで、書籍出版が一気に現実のものとして進んでいきます。

*書籍出版をプロデュースしてくれた稲垣さん、版元である日本能率協会マネジメントセンターの黒川さんとの取り組みについては別途記事にしますのでお楽しみに!

左)プロデューサー・稲垣さん 中央)藤田 右)編集・黒川さん

計画的と創発的の繰り返し

 実際に執筆を開始して気付いたことが沢山あります。改めて書くと当然のことですが、自戒も含めてまとめていきます。

「タイトル、目次が決まると書ける」は本当?

 本を出版したいと思ったけど、何から手を付けていいか分からない。でも、書きたい気持ち満々の私を上手くリードしてくれたのは稲垣さんでした。

はじめに3時間程度の壁打ちミーティングを複数回企画していただき、タイトル、サブタイトル、目次を固めました。いわゆるブレストのような感じでどんどん藤田の気持ちを出していき、それをグルーピングしながら構造化して、言いたいこと、ターゲット、読み物としての流れ、などの視点から整理して形にしていきました。

この作業を経ることで、当初の内容から大きく進化し、言いたいことが洗練され、想いがより伝わりやすい形になっていくのがわかりました。この段階で、「書けそうだ」と心持ちが明確になり、同時に何となく抱いていた不安もなくなり、晴れて執筆スタートだというマインドセットになりました。

 目次を決める作業の中で、印象に残っているのは、稲垣さんから再三いただいた「その項目(目次の一つ)で、すぐに2-3ページ書けますか?」という問いかけです。「タイトル、目次が決まれば書ける」というのは結果的には本当なんですが、稲垣さんからの問いかけから「書ける目次」になるように整理してるんだなぁと感じました。

「筆が止まる」には2種類ある

 執筆開始から最終原稿の確定まで4-5ヶ月でした。その間、執筆が止まったことが何回かありました。執筆が止まる原因は2つです。

 1つ目は「仕事が忙しい」ことから執筆する時間が取れず、結果として筆が止まってしまう状態になることです。私は当初、仕事の合間や朝晩の時間、それぞれ1時間単位で時間を取っていました。そのうち、その1時間が緊急対応やどうしてもそこでしか調整できない打ち合わせなどに充当されていきました。今思えば、緊急対応に充てた以上に執筆が遅れたように思います。

私に限っては、執筆時間は完全ブロックしないといけなかった。また、1時間単位で時間を作るのではなく、半日単位、1日単位で時間をブロックすることで、より生産性が上がることが執筆する過程でわかりました。これは、私が単純に文章を書いているのではなく、考えながら頭の中で推敲し、文章に落とし込んでいるためで、細切れに考えるよりも長めに時間を取ったほうが、頭の中が整理されるからです。

 2つ目は、ただ筆が止まる状態です。しっかり時間を取って腰を落ち着かせても、筆が進まないことがあります。稚拙な表現ですが、書くことが思い浮かばないというか、何を書いて良いか分からないというか、そんな感じです。

今回の執筆は、はじめに目次を作って、その目次を設計図と考えて、1章ずつ書き進めるようにしました。したがって、執筆する時は「目次の項目を書く」ことになります。目次があるのですから、当該の内容を書けば良いのですが、書けないのです・・・。

「その項目(目次の一つ)で、すぐに2-3ページ書けますか?」稲垣さんの問いかけが心の中でこだまします・・・。書けるのか・・・、いや、書けない・・・。何度かその状態が続いた時に、ふと前書きを読み返すと、困っていた当該の項目について、書く内容が頭の中に湧いてきたんです!これは、具体的な項目に閉じて向き合うのではなく、全体の流れの中で自分が書きたいことを確認することで、何を言うべき項目なのかを再確認でき、筆が進むことになるんだと学習しました。

抜け出すために第三者が必要

 とはいえ筆が止まってしまった際、自力で復活させるのは難しいです(私だけかもしれないですが・・・)。文豪が編集者にせっつかれるように、せっついてもらわないと元の軌道に戻ることはできません・・・。

そのためにも、事前に「せっつく役」を決めておくのが良いでしょう。私の場合は、稲垣さんと麻友子さんがその役割を担ってくれました。私が経営者という立場なので、なかなか明確にせっつくのは気が引けたと思います。ですがお二人は、見事にその憎まれ役を果たしてくださいました。時に穏やかに、時に辛辣に、時に合理的に、そのせっつく口調に工夫を感じながら、上手く私をコントロールしてくれました。

書き終えた後に見直しが必要

 今回の執筆活動の中で、感じた最も大きな収穫は、「見直し」の重要性です。見直すごとに、文章は洗練されます。私は日頃の仕事において、アウトプットの質を犠牲にしてもスピードを優先することがあります。その考え方自体は問題ないですが、書籍の場合は、アウトプットした後に何回見直せるかによって、できるものへの納得感が変わります。細かい言い回しもそうですが、新しいアイデアが浮かんできたり、章立ての順番や事例の挿入など、書籍の構成自体に影響を与えるような発想も生まれます。考え出すとキリがないのですが、執筆の過程で「見直し」に充てる時間の比率を予想よりも多めにしておくことをお勧めします。

「計画」と「創発」の繰り返しが必要

 私は、タイトルと目次を先に考えて、それに沿って執筆しました。そのプロセスは、計画的に執筆したと言えます。計画的に執筆することで比較的スムーズに執筆活動が進むと言う良い点がある一方で、計画に囚われて、途中で生まれるアイデアに対して否定的になることも感じました。バランスをとることが必要と言ってしまえばそれまでですが、問題はそのバランスについて、途中から自分では判断ができなくなったことです。まず前提として、計画があります。その計画に対して、どんどん新しいアイデアが浮かんできて、何度も修正を繰り返します。その繰り返し、キリがないんです・・・。これはセンスなのかな?と思いながら、自分で終わりを見つける作業をしました。

もっと書きたい、もっと届けたい

 書き終えてホッとしたと同時に「もっと書きたい」と感じました。最終的にいつ原稿がFIXするのかちゃんとわかっていなかったことが原因ですが、最終稿を提出した後も、まだ書くような気持ちでいました・・・。そのうち、「なんとなく書く」という気持ちが「書きたい」という気持ちに変わりました。

この「書きたい」という気持ちには親近感があります。どこかで見たことのある光景に邂逅するような、デジャブのような・・・。これは、クライアントさまにSmart相談室をつくるきっかけになった私の原体験を語る時の感覚に似てるんです。そもそもこの書籍は、Smart相談室の想いや世界観を伝えるために書こうとしたものです。商業出版ですから、Smart相談室の独りよがりの内容ではなく、出版物として社会に価値を提供するものです。ですが、その価値もSmart相談室が提供したい価値と重なっています。改めてSmart相談室の社会的な価値を感じました。

 同時に、憧憬のような感情もありました。これは、何かまだ見ぬ世界をみんなでも見に行くために、越えなければいけない壁はあるものの、挑戦していきたいと感じているんだと思います。

 みんなでもっと先に、もっと遠くまで行って、これまで見たことのない光景を見たい。今回の書籍出版は、そんな旅がさらに続くことの確認、新しいフェーズの始まりの狼煙のように感じています。

*YouTubeでも直接インタビューもしてもらっています!ぜひご覧ください!



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