「メンバー全員で組織作りをしているってどういうこと?」
エンジニア部門が面白そうな取り組みを始めたとのことで、エンジニアチームのマネージャー亘さんとQAエンジニア(以下、QA)の小嶋さんに話を聞いてみました。今回は、藤田がお二人にインタビューし、その内容をnoteの記事にします。
ちょっとした話のネタから組織開発の取り組みがスタート
(藤田)何か面白そうな取り組みが始まったと聞きましたよ!
(小嶋さん)そうですね、亘さんとの1on1の時に話した内容に端を発した感じです。その時、エンジニアチームの組織について話してたんですよね。その中で「オフラインでエンジニアチーム全員と話す機会があると良いなぁ」って言ったんですよ。特別な感じではなく、1on1の中のいろいろな話のひとつにその件も含まれていたという感じです。
その話が発端で、
・エンジニアチーム全員が集まってたわいもない話をする「お茶会」
・一対一で話す機会が少ないメンバー同士で行う「不思議1on1」
が生まれました。
(藤田)必要に駆られていたんですか?
(小嶋さん)そうですね。私、QAなんですけど、Aさんが開発したものについて確認するという役割があるんですね。必要に応じて、細かい仕様を確認したり、バグについて連絡したり、時には議論したりするんです。
その際に、内容を伝えることは可能なんですが、言い方やレベル感、ニュアンス、ちょっとした感覚などはその方に適した言い方をした方がより効率的だと思うんです。そのためには、開発された方のことをある程度知っておいた方がいいんですよね。
(亘さん)小嶋さんの話を聞いた時にすごく腹落ちして、私は開発者の立場としてQAの方と接してきた経験が長いんですが、QAの方からのフィードバック内容が良いと効率的に改修作業が進むんですよ。
何人かやりやすかったQAの方の顔が浮かぶんですが、今思えば、自分の性格を理解してフィードバックしてくれてたんだろうなぁと思ったんです。
この目的で施策を進めるのであれば、「はい、これをやりましょう」「これについてディスカッションしましょう」というグループワークのような取り組みじゃない方がいいなぁって思って。
その意図を具現化したのが「お茶会」です。みんなでお菓子を持ち寄って、広い会議室で、大きめのデスクの周りに車座になって、気楽に話をする感じです。
仕事の質を上げるための文化作り、そのための仕組み作り
(亘さん)小嶋さんから、この話を聞いた時に、直感的に良い施策だなぁって思ったんですね。私からすると小嶋さんは、他のメンバーとコミュニケーションもうまくいっているし、特に機会を作って全員と話をしたいと思っているとは思ってなかったんですよ。
Smart相談室はフルリモートOKで、小嶋さんも在宅が多いから「出社する必要はないし、みんなとはオンラインで顔合わせてるから良いじゃん」くらいに思っていると理解していたから、まさか今回のような意見が出てくるとは思ってなくて、これはもうやるしかないな!って速攻で判断したって感じですね。
(小嶋さん)いやいや、結構、緊張している部分はありますからね。
エンジニアの定例MTGが毎週一回あって、そこでエンジニアのメンバーと話すことはあっても、実際は仕事の話だけで、穏やかな雰囲気ではあるものの砕けた話はしないですから。
なので、実際にこの人はどういう風に考えているのかとかは、やっぱりわからないので、その部分を理解すると緊張もほぐれるでしょうし、より質の高いコミュニケーションができるようになると思いますね。アウトプットの質、生産性も上がるでしょうね。
縦の関係と、横の関係で組織風土を作っていく
(亘さん)今回の件もそうですけど、小嶋さんは入社して半年経って、QAのスキルも人間性も成長したなぁって感じます。自ずと気持ちの変化もあったのかな?
(小嶋さん)そうですね。QAのスキルについては、茂木さんをはじめ、先輩方の指導と何でも任せてくれる環境のおかげですよね。ありがとうございます(笑)
気持ちについては、以前に比べて「メンバーとして組織に対して、何か役割を果たそう」というように気持ちが変化していったと思います。入社して落ち着いて、チームの雰囲気にも慣れてきて、「じゃあ、次、私としてはなんか言いたいこともちゃんと言えるようになっていこう。思っていることもあるし」みたいなのが1on1で出てきたんだと思います。
メンター制度もあるし、レポートラインもしっかりしている、朝会とかもあって定期的なコミュニケーションはできているんですが、それ以外の部分を補うものがあっても良いなぁって思って。
(亘さん)小嶋さんがそう感じるのってすごく理解できる部分がありましたね。組織が大きくなり、エンジニア以外のステークホルダーが増えてきて、これまで以上に、質の担保、スピードの担保を意識するようになって、しっかりと組織をコントロールできるように、チームの役割分担や職位の上下によるつながりは強化したかったんですよね。
逆に言うと「あなたがつながるのは上司だけ」みたいな「横のつながりはあまりない」みたいな感じにもなってきてたんですよね。その中での意見だったので、自分の中ではすごく刺さってて。今までやってこなかった取り組みだし、エンジニア全員巻き込んでやったら、チームの雰囲気も変わるだろうと思ってやってみたんです。
(藤田)やってみてよかったですか?
(小嶋さん)よかったです!
(亘さん)ほんとですか?(笑)
(小嶋さん)正直、私は、1on1で言った時は、そこまで深く考えずに、オフラインでみんなと話せたら良いなぁくらいでポンと出したので、それが実現するとは、ちょっと思ってなかったんです。ただ軽い気持ちでポンって言っただけなので。実際にやると決まった時は「嫌だなって思ってる人もいるんじゃないかな?」ってちょっと不安に思いました。
(亘さん)私が知る限り、全員ノリノリだったと思いますよ(笑)参加者それぞれがお菓子持ち寄って、中には結構高級なお菓子を持って来たメンバーもいて、ワクワクしながら参加してくれてるのもわかりました。ディスカッションだったりグループワークだったら、あんな雰囲気にはならなかったでしょうね。
何気ない会話の中では、プラスのことやマイナスのこと、各自が考える独自の意見みたいなのが数多く出てきて、人となり、価値観を感じることが出来ました。「それって、なんで?」とか「どうしてそう思ったの?」とか気兼ねなく対話が繰り返される様子が見られて、やってよかったなぁって思ってます。今後も小嶋さんを始めとしたメンバーの声をしっかりと聞き入れていこうと思いました。
現場メンバーが組織作りに参加しているという実感
(藤田)小嶋さんは、やってみていかがですか?
(小嶋さん)まずは、私が言ったことをよく実現したなぁって思います(笑)これまでの社会人経験で私の意見がこんなにスピーディーに組織運営に反映されることってなかったので、ちょっとビックリです。
正直、お茶会をやってそこまで仕事のやりやすさが変わることあるのかな?と思ってたんですが、お茶会後QAで不具合を発見した時に、効果を実感しました。指摘しやすい!報告しやすい!細かい資料を気軽に聞きやすくなった!
(藤田)素晴らしい!
(亘さん)めちゃめちゃいいですね!私は全員と話してるんで、わかっているんですけど、やっぱり立場が上の人に対しては、指摘しにくいんですよね。こういう発言したらまずいかもって思ってた部分もある。そういう障壁のようなものが取り除かれつつありますよ。
今回はエンジニアチームで実施しましたが、ビジネス部門でも実施するといいかもしれないですね。例えば、セールスとかって数字が明確に出るので、数字を上げなければならない、それが仕事って感じになるけど、その仕事を進めるための土台を作ってない状態でやると空中分解しちゃうことのあるような気がします。みんなで一致団結してわかりやすい目標に向かうっていうのが良いですよね。
(小嶋さん)それを実行できるのがすごいですよね。繰り返しになりますが、私が言ったことがこんなにスピーディーに実現することってないですからね。これまでの社会人経験で、自分の意見を言うことはあっても、ただ言って終わりみたいなのが多かったので、まさかこんな風に実現するっていうのはすごい嬉しいです。同時に、仕事への思い、組織への思い、働き方が変わりました。改めて、いい会社だなぁって思います。
(亘さん)それはマネージメントとしても嬉しいですね。これからも、どんどん意見が欲しいです。耳傾け続けるんで。
(小嶋さん)そうですね。今までは「作られた組織」に入るっていうことがほとんどだったので、組織作りに自分が携わるってことはなかったんです。今は、自分で意見を出して、それをみなさんが検討してくれて、良いものであれば採用されてって自分が組織作りに携わっている実感があります。仕事がしやすい環境を自分で作っていると思えています。
(藤田)組織が大きくなっていく中で、いろいろな調整機能が働いている点、現場メンバーが組織作りに参加していると実感できる点がすごく良いですね。今日は、ありがとうございました!
(亘さん)ありがとうございました!
(小嶋さん)ありがとうございました!
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