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【Smart相談室|開発秘話 Vol.1】開発文化が生まれた瞬間〜Gフォームからプロトタイプへ〜

代表 藤田さんとエンジニアチーム責任者 亘さんの話が面白いのでnoteにしちゃいます!

Smart相談室 コーポレートのりよーなです!
2023年2月にジョインし、普段はSmart相談室を支えてくれているカウンセラーの皆さまが、相談者さまに心地よく向き合えるようにサポートするお仕事をしています。

そんな私がですが、入社間もないことあって、色々な方から、色々面白いお話を聞く機会に恵まれています。
今日はたまたま、代表の藤田さんとエンジニアチームの責任者の亘さんが話している席にお邪魔することがあり、かなり面白い話が聞けたので、記事にしようと思います!

あの2人なので、適当にお話されているだけでも面白いのですが、新入社員としてはとても勉強になりました。
技術的な部分の話が多いので、Smart相談室のエンジニアさんのことを知りつつ、社内全体の雰囲気も伝わる記事になると思います。。内容がてんこ盛りなので、書く前から複数回、現段階で、全6回くらいの連載になりそうです。(…よりも多くなりそうです)お付き合いください!

それにしても、こんな適当な私の思いつきを企画にしてnote掲載までOKしてくれたコーポレートのマネージャまゆこさんにも感謝です。

そもそも、Smart相談室とは?

Smart相談室は、従業員のメンタルヘルスをサポートする「オンラインカウンセリングサービス」です。組織の中に、ちょっとしたモヤモヤの段階から相談できる相談窓口としてご活用いただいています。

ポイントは、「メンタル不調になる前に」相談できること。
メンタル不調になる前に、休職に至る前に、どんなことにも寄り添うのがSmart相談室です。

何これ?Googleフォーム?なスタート

さて、下の画像は何でしょうか?

藤田さんからキャプチャーをもらいました

こちらは、2021年2月のSmart相談室の申込画面です。親しみのある、皆さん見たことのある画面ですよね。そうです、Googleフォームです。
Smart相談室のサービスが始まった2021年2月当初は、ホームページもなく、相談予約についても、Googleフォームからスタートしたそうです。この時代を私は勝手にGoogleフォーム時代と読んでいます。混沌としている?戦国時代のようなものでしょうか?もしくは、質素な室町時代か・・・。

Smart相談室は、2021年2月設立です。代表の藤田さんが前職に2021年1月31日までお勤めされていたこともあり、2021年2月1日から垂直も垂直、なるべくスピーディーにサービスを立ち上げられたいとの思いから、最短でフィジビリティを確認するために、Googleフォームを活用されて、サービスのテストを開始されたそうです。世間で言う、PoCですね。藤田さんによると、当時、SmartHRの代表だった宮田さん(今、Nstock。当時も今も、Smart相談室の取締役)からアドバイスを受けて、そのような形を取ったそうです。
*その際に宮田さんからお勧めされた本があるらしく、下記に貼り付けておきます

代表藤田さん

ここで「よくGoogleフォームでやりましたね」って亘さんが大爆笑されてました。一方で、この「Googleフォームでもサービス提供をして、ユーザーの反応を見る」という点については、亘さんも共感していて、今のプロダクト開発における思想の一つになっているそうです。確かに、Smart相談室は、最低限の機能でリリースして、必要に応じて機能拡張するっていう考え方が徹底されていますもんね。亘さんが言うには、そうすることで、スピードの担保、本当に必要なものの担保、必要不可欠なコミュニケーションの担保、ができるということなんです。

輝かしいGoogleフォーム時代、藤田さんはPoCを通して「これはいける!」と手応えを得たそうです。
しかしながら、「Googleフォームで本当に大丈夫か?」「早くエンジニアの方と一緒にプロダクトを作りたい」と思っていたそうです。
セキュリティ面なども考えると「そりゃそうだよね」って私も思います。

ちなみにですが、このGoogleフォーム時代から現在まで、数名のカウンセラーの方は、Smart相談室の世界観に共感いただいて、今もご活躍されています。Smart相談室カウンセラー事務局として運営に携わらせてもらっている私としては、涙が出るくらい嬉しいです。ありがとうございます!

さて、2021年2月の設立当初から、藤田さんは、一緒に働きたいと思っていたエンジニアの方がおられました。それが、今、エンジニアグループの責任者をやっている亘さんです。藤田さんと亘さんは、既にいくつものプロダクトを一緒に作った経験があるそうで、気心知れた仲だったそうです。

亘さんのジョイン

実際に、話が具体的になったのは2021年3月頃、亘さんがSmart相談室に協力し始めることになります。
とはいえ会社も始まったばかりのため、そもそもの会社運営についてや、サービスを作ってどうするのかといった根本の話からスタートします。「まずは最低限でいいからやれるようにしたい」という藤田さんの考えものもと、亘さんとが動き始めました。2人の共同作業の始まりです。

当時を振り返るお二人

私から見ると、Smart相談室は、エンジニアの方とセールスの方との距離がかなり近いです。様々なやり取りがスムーズに行われて、かなりスピード感があります。これは、藤田さんと亘さんの関係が社内でロールモデルになっているからだと思います。ここでは割愛しますが、現在ビジネスサイドの責任者の伊禮さんと亘さんも良い関係なので、そもそも、藤田さんと亘さんの関係性が良かったからだと思います。

当時の藤田さんと亘さんの共同作業は、週1回対面で会話しながら、まずはプロトタイプの作成について話をするというものだったそうです。
前出の様に、当時はGoogleフォームを用いて相談予約をもらい、入力内容をもとに、藤田さんとカウンセラーさん間でメールで調整を行うという流れをとっていました。

それをサイト内で完結できるようにするのがプロトタイプの第1段階でした。同時に、第2段階として、相談に関するデータの整理が出来ていない状態だったため、データベース化を行い、どんなデータを用いて、何の機能を付加して行くかを議論していたそうです。

そして、2021年5月に、亘さんか正式にジョイン。そのタイミングでSmartHRの方にも協力いただき、ドメインを購入します。亘さんは「いよいよだ」と思ったようです。この話を聞いた時、私まで背筋が伸びました。

Smart相談室 亘さんの誕生!

この時点での機能は、
・日程の希望を聞ける
・カウンセラーが選べる
・相談内容を記入できる

主にこの3つだったそうです。
カウンセラーの情報は、名前と資格程度しかなく、写真も掲載していない…どんな人と相談するかは、Zoomで繋いで始めてわかる状態だったそうです。今でこそ、相談者さまがカウンセラーさんの様々な情報を見て「選べる」状態です。当時のことが想像できないくらい機能が充実しています。
かくして、新しいドメインに載せ替えた、プロトタイプ版のSmart相談室がリリースされました!

藤田さん秘蔵の一品

ユーザーインタビューの鬼

プロトタイプのリリース後は、とにかく実際に使用いただいた方々やカウンセラーさん、クライアント企業様からのフィードバックをいただく活動に時間を費やしたそうです。
「無駄なものを作るより、欲しいものを作る方が良い」という想いのもと、藤田さんと亘さんの間ではもちろん、様々な方々と積極的にコミュニケーションをとり、改善のネタを探し、優先順位をつけてリスト化していたそうです。

この時に頂いたご意見をいくつかピックアップすると下記のようなものがあげられます。

・カウンセラーの方の顔や性別など、情報を事前に知りたい
・カウンセラーの資格についての説明が欲しい
・自分の相談内容は誰が適しているのか知りたい
・朝早く、夜遅く、相談したい
・いっぺんにたくさんのカウンセラーに話を聞いて欲しい
・アドバイスが欲しい
・ハラスメント、不正への対応方法を知りたい
・病院を紹介して欲しい
・定期的にカウンセリングを受けたい
・ホントに何でも相談してイイのか不安
・UIのカラーが見にくい
・UIの字が小さい
・サクサク動きすぎる

などなど…。今でもよく聞く声も(苦笑)
上記のような声をもとに、それを反映していく作業を行ったり、リスト化したりしていたそうです。その際に、運営面のフィードバックも多数いただいたようです。代表的なものを下記に記しておきます。

・独自の予約フォームができたとはいえ、
 手動で日程調整を行なっているために工数がかかっている
・ZoomもURL発行やメール送信も手動のため、
 自動で発行されるようにしたい
・新しいカウンセラーさんが参加された際の設定に手間がかかる
・ユーザーさんがHTML上でどのように動いているのか明確にはわからない
・ABテストが行える環境ではない

などです。

上記のような、声を聞き続けていると、自分たちが何をするべきなのか?何を期待されているのか?我々の「あるべき姿」はどのようなものなのか?ということが徐々にわかってきたそうで、この時期のインプットが今のSmart相談室のプロダクト思想の原点になっているんだと感じました。

正式版リリースに向けた準備

お二人が、ここでユーザーの声を聞いて溜めていったのは、「次にプロダクトの正式版をリリースしようとしていたから」とお聞きしました。
では、プロダクトの開発はしてなかったのかな?と思ったのですが、どうやら、XDを使ってIAと簡単なワイヤーフレームを作りながら、開発開始のタイミングをまっていたようです。今だとfigmaを使うのかもしれないですね。

凄いなと思ったのが、亘さんが、ビジネスサイドの藤田さんがやっていた「運営業務、案内メール、クライアントMTG、カウンセラーとのやりとり、アンケートの集計、改善提案活動など」を積極的に把握して、FB会に参加したり、営業活動に入ったりしてたということです。

真剣な眼差しの亘さん

普通、エンジニアの方ってそこまでしないですよね?しかも、この活動を2ヶ月くらい続けていたらしいです…。結局、インプットを集めるのに6月末まで費やしたと聞いて驚きました。

次回予告

お話の中で、「1年目でうまくいかないと、次がない。とにかく成績を残さないといけなかった」という亘さんの言葉に、スタートアップとしての厳しさや楽しさ、スピード感を強く感じました。
改めて、その言葉から、Smart相談室初のエンジニアとして、強い信念と志を持ってスタートしてくださったのだと感じました。

今回は、会社設立直後から半年ほどの出来事をまとめました。
お話を伺う中で、「これも、これもスタート時はなかったんだ…!」という驚きと、当時から開発をし続けてくださった亘さん、藤田さん、そしてクライアントさんへの感謝が溢れてきました。

次回は、プロダクトがより機能分化していくフェーズのお話「役割分担〜相談者ページ、企業側ページ、カウンセラーページ〜(仮)」です!
多くの課題を抱える中で、社内の役割分担がどのように行われて進んでいったのかに迫ります。

どうぞお楽しみに!


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