【カウンセラーの想い】私自身が救われたカウンセリングの力で相談者さまに寄り添う|望月 千波さん
望月 千波(もちづき ちなみ)
産業カウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント、グリーフ専門士
自己紹介
はじめまして。Smart相談室カウンセラーの望月千波と申します。
人事労務の仕事をしながら衛生管理者、産業カウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント、グリーフ専門士の資格を取得し、今は主に休職者の復職支援や相談窓口でカウンセリングを行っています。
実は、私自身も数年前にカウンセリングで救われた経験があり、カウンセリングの力を誰よりも実感した一人です。ぜひ皆さまに私の体験からカウンセリングのすごさをお伝えできればと思います。
私自身、カウンセリングに救われた過去
業務の中で一番嫌な瞬間。それは元気だった方が事故やケガ、病気やメンタル不調で要休業になったと連絡が入る時です。背筋が凍るような驚きの中でいつも思うことがあります。
それは、そうなる前に何かできることはなかっただろうか?防ぐための対策や呼びかけはできなかっただろうか?特にメンタル不調は突発的というよりは積み重ねで徐々に発症する場合が多いので、危険信号が出た段階で何か力になれなかっただろうか?無力感の中でそんなことを考えていました。
しかし、当時の私は専門知識がなく、具体的な対策が全くわかっていませんでした。こんな素人でこの仕事はできないと感じ、そこから必死にカウンセリングの勉強を始めました。
ちょうど同じ頃、私生活でつらいことが起き始めました。あれよあれよという間に自分一人では対応できない状況になり、どんどん身動きが取れなくなっていきました。最初は「何とかなるさ」と軽く思っていましたが、だんだん「あれ?何とかしないとまずいな」から、「どうしよう。もうどうにもできない。」と気づけば底なし沼に落ちていました。抜け出そうともがけばもがくほど深みにハマっていきました。
こういう時は、視野狭窄になると言いますが、本当に冷静に物事が見えなくなり判断ができなくなるんですね。言いたくないことを言ってしまったり、したくないことをしてしまったり、考えたくないことを考えたりしてどんどん苦しくなっていきました。
これ以上どうすることもできず、藁をもつかむ思いでカウンセリングを申し込みました。しかし、この時の私は正直に言うと「どうせ話しても何も状況は変わらないけどね」と思っていました。これが私のカウンセリング体験の始まりです。
恐る恐るカウンセリング室のドアをノックすると、カウンセラーさんが優しい笑顔で出迎えてくれました。文字にするとそれだけなのですが、まるで一人で吹雪の中をさまよった後にやっと山小屋を見つけ迎え入れられた。そんな心境でした。
カウンセリングが始まると、目の前のカウンセラーさんはあたたかな眼差しで一心に話を聴いてくれました。ただ状況を説明しているだけなのに、なぜか受け入れてもらっている気がする。話せば話すほど理解してくれているのがわかり、押し込めてきた想いや感情がどんどんあふれ出ていました。それでも決して責めたり批判することなく私の心境をそのまま受け取ってくれました。
こんなに安心して何を言っても大丈夫と思えたのは初めてかもしれません。自分の話をこんなにも親身に聴いてくれる人がいるということ、つらさや苦しさをそのままわかってくれるということがこんなにも安心し、癒され、嬉しいことだと知りました。
私の心の中でガチガチに凍った氷柱が、遠赤外線のような柔らかい温かさでじんわりと溶けていく感覚がありました。「誰も分かってくれない」から「分かってくれる人がいる」の変化はとても大きかったのです。確かにつらい状況は変わっていません。でも自分の心の状態は大きく変わりました。
カウンセリングを重ね見えていった一筋の光と変わっていった自分
さらにカウンセリングのすごい所は、継続で回を重ねるにつれてもっと本質的な問題に気づいたり、解決方法に気づいたりすることです。私の場合そのきっかけは、心に残ったカウンセラーさんの言葉だったり、自分が発した言葉だったり、箱庭だったり、朝見たYouTubeだったりと様々でした。
ある日、別の話題で何気なくカウンセラーさんに話した言葉が、実は自分の悩みの根幹にズバーンとつながったときがありました。その瞬間はまるで雷に打たれたかのようで、思わず椅子から立ち上がり鳥肌と涙が止まりませんでした。
このように目が覚めるように気づく場合もあれば、「そういうことだったのかぁ」と、後からじんわり気づく場合もあります。うまく言葉で説明できませんが、話すことによって自分の中に気づきの点がポツポツと増えていき、あるきっかけでそれらが繋がり広がっていく。私はそんなイメージを持っています。
このようなことが起きるのはカウンセリング中だけではありません。帰りの電車の中や、お風呂の中、布団の中でもハッと気づくこともあります。そんなことを繰り返すうちに、なぜこんなことが起きているのかがだんだんわかってきました。すると真っ暗だった底なし沼の中に光が差し込み、落ち着いて周りの状況が見渡せるようになってきました。
そして、底なし沼から自分の足で抜け出したと思える瞬間がやってきます。それはスーパーバイザーの鵜飼さんのもとで箱庭をした時でした。
箱庭は箱に入った砂の上に人形を自由に置いていきます。言葉の代わりに人形を置いていくのです。ただただ置きたいところに置きたいものを置く。それだけなのですが、それだけだからこそ自分の考えや深層心理がそのまま出てしまいます。
ある時、置きたい人形を握りしめながらどこにも置く場所がしっくりこなくて困ったときがありました。この人形をこの箱庭の世界に入れたいと思う自分がいるのに、心のもっと奥のほうで抵抗しているのです。その時やっとわかりました。それが悩みの答えだったのです。その現実に気づいた時、深い納得感と腑に落ちた清々しささえありました。
この箱庭の経験は、決して忘れることはないと思います。
その後もカウンセリングを受け続けることで、どんどん新しい自分に気づくことができ変わっていくことができました。すると不思議なことに周りの状況も徐々に解決の方向に向かっていったのです。
自分が変わると周りも変わると言いますが、これもまたその通りでした!
悩み始めてから解決するまで約8年。カウンセリングを受けてからは約2年。時間はかかりましたが、苦しみながらも自分なりに必死に戦い、成長し、強くなれたと思います。今このような心境になれているのは間違いなくカウンセリングのおかげです。
抜け出せなくなる前に相談を通じて回避してほしい
誰もメンタル不調になりたくてなる人はいません。その時の状況や環境が悪く重なり、頑張り続けるしかなくなってしまった場合が多いのでは、と私は思います。人生でそんな場面は嫌でも襲ってくる時があります。どんな人にでも。
そんな時に一番必要なのは「相談すること」だと思います。身近な人には言えない時、言いたくない時に話していただける存在になれれば嬉しいです。
診断書が出る前に、底なし沼に落ちる前に、ひとりでも回避していただけますように。そんな想いでカウンセラーを続けています。
原体験から気軽に相談してもらいたい、と思い続け出合ったSmart相談室
Smart相談室のことを知ったときは、「そうそう!こういうサービスがあったらいいと思ってた!」と私の想いとピッタリリンクしました。そして「モヤモヤを解消しよう」「何でも相談していいよ」という気軽に相談できる雰囲気がすごくいいなと思いました。大変な事態になる前に気軽に相談してもらいたいとずっと思ってきたからです。
さらにSmart相談室のすごいところは、相談員がプロフェッショナル集団であることです。それぞれ専門分野を持った相談員が一同に集まり、よりよい支援ができるよう毎月スキルアップ研修とグループスーパービジョンで自己研鑽に励んでいます。楽しく、かつ質の高い内容をいつも学ばせていただいています。その他研修やロープレ会もあります。さらなる高みを目指して学び続ける姿勢にプロフェッショナルを感じます。本当にみなさんカッコイイです。
良いサービスを提供しようとするSmart相談室、より良い支援ができるよう学び続けるカウンセラー、今のモヤモヤをなんとかしたいと勇気を出して申し込んでくださる相談者さま。このとても意義のある世界に参加できていることが本当に嬉しいです。藤田さんをはじめスタッフの皆さん、スーパーバイザーの鵜飼さんに感謝いたします。
ちょっとモヤッとするくらいで話を聴いてもらうのがちょうどいい
悩み事を人に話すことは、とても勇気のいることだと思います。かつての私もそうだったので、そのお気持ちはよくわかります。でも、ひとりで抱え込まないでほしいです。体調を崩すまで我慢しすぎないでほしいです。頑張り過ぎないでほしいです。
悩むことがある時、ちょっとモヤっとするくらいのタイミングでちょうどいいです。ここにはたくさんのカウンセラーがあなたのお話を聴く準備ができています。苦しくなる前にお気軽にお話をしに来てください。カウンセリングの力があなたのお役に立てますように。お待ちしています。
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