これがT2D3なんだ!【後編】イネーブルメントを支える人材マネジメント
株式会社Smart相談室は、2021年2月に設立され、その後2021年10月にプロダクト「Smart相談室」がリリースされました。お陰様で、プロダクトリリース以来、順調に規模を拡大し続けているSmart相談室、当然ですが、規模が大きくなって事業フェーズが移り変わっています。今後も成長が見込まれていて、さらに事業フェーズが移り変わるはず。プロダクト「Smart相談室」がリリースされて2年が経過し、3年目に突入するこのタイミングでビジネス面を統括してもらっているイレイさんとざっくばらんに話をしてみました。今日は、その時の様子の後編をお届けします。
前編はこちらをご覧ください。
イネーブルメントを支える人材マネジメント
(イレイさん)もう一つ私が、気付いたのはイネーブルメントの重要性です。これまで自分が思っていたより広義でのイネーブルメントなんですが、事業の拡大、新サービスのローンチが続く中、その状況を担保しながらも組織拡大に耐えうる様、人材を採用し育成しないといけません。特に弊社のプロダクトははマルチプロダクト化、コンパウンド化しているので、事業領域としては非常に広く、今後更に拡大する想定です。
(藤田)でも、急成長する中で、人材の最適化って難しいですよね。
(イレイ)そうなんです。一方で、人事の麻友子さんが導入してくれた人材マネジメントのおかげで、最適化を目指せる土台が出来ていると思います。私としては人材マネジメントに造詣が深い訳ではなかったので、弊社での人材マネジメント導入を実行する中で得た学びは非常に大きかったです。その中でも個人の評価指標を決める過程において、個人のキャリアパスを設定した上で目標を始めるのですが、いわゆる個人の成長と組織の成長を一致させる為の設計プロセスがとても勉強になりました。これまで私は「事業と向き合うこと」が、知らず識らずのうちに、「数字を見ながらプロダクトの改善を回すこと」だと考えていたのですが、「人と向き合うこと」も含まれるている、かつこのバランスが重要であり、いびつである場合そもそも改善も回せない事を再認識出来ました、べき論としては理解していたのですが現場で動いていると頭から抜けがちですよね。この学びは、事業責任者を目指す上で、とても大きな学びであり、私を何段階も成長させてくれました。
「個人の成長」と「組織の成長」を一致させることが鍵
(イレイさん)「事業会社が目指したい場所」と「メンバー本人が目指したい場所」をどの様に一致させるかという部分はとても重要だと理解し、今ではメンバーたちと密に会話しています。
目標設定、達成に課題を感じている企業さまがおられたらぜひ、実施されるべきだと思います。
実は私も、Smart相談室での人材マネジメント概要を初めて聞いた際はそこまで深く理解は出来ていませんでした。(笑)
一方で案ずるより産むが易しが組織文化ですのでまずはやってみようと思い実行している中で、数ヶ月経過したタイミングでメンバーの納得感とパフォーマンスは密接にリンクしてる、という事が数字で見えてきたんです。
まず各自のキャリアパスを一緒に考える。考えるというよりは語り合うに近いかもしれないですね。その上で、そのキャリアパスを歩むとした場合組織の目標とどの様にリンクしてるのか擦り合わせを行う。その過程で反映できるものは、その内容を目標設定のシートに反映させる。この会話をあーでもないこーでもない言いながらぐるぐる回していくイメージです。
この反映のさせ方により、パフォーマンスが大きく変わることがわかりました。
自身のキャリアプランが、ライフプランとリンクしており、その内容がSmart相談室の拡大計画とリンクしているかという部分が重要で、ここがずれているとモチベーションが下がるケースがあります。
また、副次的な効果としてキャリアプランと拡大計画との強いひも付きは本人だけではなく周囲メンバーにも影響があるケースがあります。私はこんなことがしたいからSmart相談室にいる、私は将来これがしたいからSmart相談室で実現したい、という様にメンバーが将来について語りやすい状況が産まれ、他社を応援する風土が産まれ、モメンタムに繋がっている。
改めて整理して話してみるとフレームワークとしてなにか特別な事をしていると言うよりは教科書然としたことを本気でやっている。と言う表現が正しいかもしれませんね。
メンバーとのキャリアプラン設定については平均して一人8時間以上、長い方だと計30時間以上話し合った方もいますので、本気で語りあって決める。と言う事がポイントなんだと思います。
また、組織やプロダクトが拡大成長していく中で過去設定したキャリアパスのままでは、将来的にSmart相談室が目指す先や藤田さんとの距離が遠くなっていく感覚を持っていることも運用していく中で分かった為、遠い距離感を感じる位置にメンバーが置いてかれないように、半期毎にキャリアプランの見直しを通じてズレを埋めています。朝令暮改を繰り返した結果半年前に目指していた場所が更に遠くなっていることが当たり前にあるフェーズですので定期的に位置関係を見直す事が大事だと思います。
本気の語り合いに時間的投資を惜しむ理由はないですし今回の人材マネジメントの運用する上で、キャリアパスを語ることの重要性、その内容を組織の計画にフィットさせることの重要性を経験として学べました。
更に拡大するSmart相談室を支えるために
(藤田)イレイさん、凄い成長されている感じがする!でも、ジャストナウは、更に変化しているように感じます。
(イレイさん)ありがとうございます。人のマネジメントは苦手だから数字の話しかしたくない。と言っていた入社当時からは幾分成長したのかなとは思います。(笑)
一方で、2年目に学んだことだけでは3年目は乗り越えられないと思っています。T2D3を目指すことを公言していますので、3年目がどういう年になるののか皆さん想像出来ると思うんですが、ここからは会社として、組織として成熟していくフェーズに入ります。3年目においては私自身がより変化、成長できないと4年目がないと思います。
(藤田)そういう面で、何かこの先一年で、ご自身でやろうと思ってることとかやった方がいいなと思うことがありますか?
(イレイさん)あります。明確にあるのが、仲間集めと権限委譲です。自身の成長をトピックとして上げておいてなんなんですが、私個人で出来ることはたかが知れていますし、一人でなんとか出来るフェーズではない事を理解しています。
ですので戦略立案のプロフェッショナルを採用するであったり、特定の組織機能において増員するであったり、さまざまなポジションでの仲間集めが必須になってきています。
私自身がボトルネックにならない様人員拡大と権限委譲に注力していきたいです。
「何でも相談して良い」から「治療」への架け橋
(イレイさん)プロダクトとして「何でも相談して良い」と言うのがSmart相談室のサービスコアバリューですが、立ち上げからの2年間は「メンタルケア施策」として市場に受けいれてもらったと思います、「メンタルケア施策」をこのまま突き詰めるのであれば最終的には調子が悪くなった方を医療提供の現場につなぐことが出来るソリューションの開発が必要になると思います。
一方で「何でも相談して良い」という文脈からはクライアントのニーズに答え2023年9月にコーチングサービスが新規にリリースされました。今後は対人支援の領域を拡張しティーチングサービスやコンサルティングサービスの開発も実現可能だと考えています。
事業開発プランは多くある為言い出すとキリがないのですが確実に言えることとして、Smart相談室は、今後同時に複数のサービスを立ち上げていく手法を取り入れていきます。スタートアップの潮流として避けることの出来ないコンパウンドスタートアップと言う考え方に弊社も寄っていくものだと考えています。それぞれの領域内では、少人数のチームでサービス開発が進められ、スタートアップの中に、さらにスタートアップがあるような状況です。自身の裁量で事業を推進して頂きながら、結果的に個人の成長を支援出来ている、その様な組織を作っていく必要があります。
3年目以降コンパウンドスタートアップとして成功するには、とにもかくにも人材が足りていません。
対人支援の領域、周辺領域、SaaS領域に興味関心のある方は是非一度カジュアル面談の機会を頂きたいです。
(藤田)何だか来年のnoteで何が語られるのか気になってきました!先1年もよろしくお願いします!
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