独自のカリキュラムで「違和感」を「好奇心」に変える 〜ヘルスコーチ・ジャパン〜
こんにちは!Smart相談室CEOの藤田です。
この記事は連載企画「『コーチングとはなにか?』ICF認定スクールに聞いてみた」の一環として、NPO法人ヘルスコーチ・ジャパン代表理事の最上 輝未子さんにインタビュー取材させていただいた内容をまとめたものです。
「ひとり一人の基盤づくりを通して 組織と社会の元気づくりに貢献するため」のNPO法人
(藤田)今日はよろしくお願いします!まず、自己紹介をお願いしても良いでしょうか?
(最上さん)NPO法人ヘルスコーチ・ジャパン(以下、ヘルスコーチ・ジャパン)で代表理事をしております、最上 輝未子です。ヘルスコーチ・ジャパンは、国際コーチ資格がとれる”非営利”のコーチングスクールです。非営利ですが質の高さには定評があります。初心者からベテランまで安心して学べるのは、国際コーチング連盟(ICF)の認定を受けたコースだけでなく、資格取得後の更新用アドバンスプログラムが10種類もあるからです。口コミで受講者が増え、他スクール卒業のACC・PCC・MCCも数多く受講されています。
(藤田)NPO法人なんですね。
(最上さん)そうですね。ヘルスコーチ・ジャパンは、ひとり一人の基盤づくりを通して、組織と社会の元気づくりに貢献するために、2008年1月に福岡からスタートしました。その後、2008年4月にNPO法人の認可を受け、現在は全国90名近くの仲間とともに定期的に講座を開催しています。2016年からは、ICFの資格が取れる認証プログラム提供団体となり、2017年からは、オンラインによる学習システムを確立。受講講座の予習・復習が個々人の「学習用会員サイト」で可能となりました。団体の運営はメンバーの協議制で行われており、ICFが定める「核となる能力水準(コアコンピテンシー)」と「倫理規定」を体現すべく、互いに切磋琢磨しています。
アセッサー4名・ICFジャパンCODE&CCアンバサダー3名による質の管理
(藤田)しっかりとした質の担保がされているようですが、特徴的な仕組みがあるのでしょうか?
(最上さん)当然のことだと思いますが、「アセッサー」と「CODE&CCアンバサダー」による質の担保を行っています。
「アセッサー」というのは、膨大な量のPCCマーカーアセッサートレーニングを修了し、ICFからアセッサーとしての認定をもらった人のことです。修了認定試験は、アセッサーでないとできません。このアセッサートレーニングはまだ英語でしか提供されていないので、日本にアセッサーは数人しかいません。そのアセッサーが、ヘルスコーチ・ジャパンには4名もいるのです。これはすごいことです。
「CODE&CCアンバサダー」というのはICFジャパンが設けた制度で、コアコンピテンシーと倫理規定についての深い知識と経験を持ったコーチが、その価値を広く世に知らしめるためにアンバサダーとして活動することです。まだ日本に11名しかいないのですが、そのうちの3名がヘルスコーチ・ジャパンに在籍しています。
そして、クラス運営を担当している、クラスコーチ・サブクラスコーチは全員ACC以上の有資格者であり、クラスコーチを育成しているメンターコーチはMCC・PCCホルダーです。このように、ヘルスコーチ・ジャパンは非営利団体ですが、全員が切磋琢磨しながら学びを深め、ともに成長し続けている最高のチームなのです。
「人生を豊かにする3つの基盤」でしなやかさを身につける
(藤田)ヘルスコーチ・ジャパンがスクールとして大切にしているものは、ありますか?
(最上さん)あります。大切にしているのは「人生を豊かにする3つの基盤」という考え方です。私たちヘルスコーチ・ジャパンは人生を豊かにする3つの基盤として、心の基盤、体の基盤、関係性の基盤があると定義しています。
この3つの基盤が整うと、何かが起こっても、しなやかに乗り越えられる強さを身につけることができます。ヘルスコーチ・ジャパンは、そんなしなやかさを備えることができるトレーニングプログラムを、ひとりでも多くの方に提供することを目的として活動しています。
(藤田)それぞれの基盤とは、どのようなものでしょうか?
(最上さん)「心の基盤」は、精神的に安定していて、心が穏やかで落ち着いた状態を作るものです。「関係性の基盤」は、所属しているコミュニティが互いの違いを認めたうえでつながっている状態を作るもので、それぞれの違いを認め、それぞれの強みを活かした上で、コミュニティ活動が行われている状態を作ります。「体の基盤」は、自分の体を健やかな状態にします。
「できない・やれない」を「できる・やれる」に変える コミュニケーション技法
(藤田)コーチングの定義はICFのものを活用されていますか?
(最上さん)コースのレベルに応じて、伝える内容を変えています。レベル1ではヘルスコーチ・ジャパン独自のものを、レベル2ではICFの定義と組織心理学博士であるマーシャ・レイノルズさんの定義を採用しています。いきなりICFの定義を使うと少し難しい部分があるので、段階を経て理解してもらえるようにする意図です。
具体的には、レベル1でコーチングを「学びと成長を支援するスキル」、結果として目標達成を支援するものとし、「目標達成を支援する技法」と表現しています。コーチは、クライアントと会話を交わしながら、ある一定の会話の流れを作ることで、目標に向かって行動を起こすことを支援します
コーチングは、「わかっている・知っている・やりたい」・・・ けれども、「できない・やれない」でいることを「できる・やれる」に変えるコミュニケーション技法です。コーチングサイクルに則って、丁寧に会話を交わすことで、それを実現します。
それぞれの定義を通じて、最終的に、「無意識をコーチする」こと、コーチ側の無意識と、クライアント側の無意識を、ともにキャッチするようになることを目指しています。
幸せの輪が波紋のように拡がる世界を目指す
(藤田)コーチを育成する目的は何でしょうか?
(最上さん)端的にいうと「ひとり一人の基盤づくりを通して組織と社会の元気づくりに貢献する」ことですね。これは、NPO法人としての願いと同じです。
我々の活動を通じて、幸せの輪が波紋のように拡がる世界を目指しています。コーチングを学ぶプロセスで、以下のようにさまざまな良いことが起こるんですね。
コーチ自身の基盤が整い、人生がラクになる
対人ストレスが激減する
周りの目が気にならなくなる
自己肯定感があがり本当にやりたいことに向かってアクティブになる
この流れで、幸せの輪が波紋のように拡がっていくんです。
(藤田)概念としては、すごく共感します。その内容をカリキュラムに落とし込む背景はどのようなものだったのでしょうか?
(最上さん)私は、コーチ・エィの立ちあげ時期にコーチングを学びました。その際に教わったコーチUのプログラムをそのまま使っていました。自己基盤から人間関係、対人支援に繋がるものです。この考え方は、腑に落ちていました。基盤が整うにつれて、さまざまなことがうまくいくようになった。まわりもそうでした。ですが、少し難解にも感じました。そこで、「人生を豊かにする3つの基盤」という考え方を創りました。ヘルスコーチ・ジャパンが大切にしている考え方です。
(藤田)理解しました。一方で、コーチングを学んでから、スクールにするまでに何か出来事があったのですか?
(最上さん)出来事というよりも、私個人の想いが強かったですね。身も蓋もない表現ですが、独りじゃ寂しかったし、独りじゃ続けられない気がしたんですね。
私、離婚を経験しているんです。元夫の会社の倒産までの10年間、経理担当として働いていました。会社の倒産と同じくして、夫との関係も悪化しました。そもそも結婚の選択の動機が不純だったと思います。自分の想いを深掘りしていくと、母親との関係が悪く、口がきけない、相談しない、しゃべらない。そんな環境から逃げ出す手段として結婚を選択したんです。母親との関係が私の地雷(心の地雷®)になっていた。親に刷り込まれた枠組みの中で選択を迫られ、自分の強みを活かすことのない選択を重ねていたんですね。
そんな想いが、個人でコーチングを提供するのではなく、コーチングを提供できる仲間と一緒に社会を変えていくこと、スクールを運営していくことに、私を突き動かしました。
多くの「ヘルスコーチ・ジャパンでしか学べない内容」を提供
(藤田)ヘルスコーチ・ジャパンのスクールとしての特徴はありますか?
(最上さん)はい、大きく4つあります。
特長1 世界基準を満たすプログラム
特長2 続ける仕組みがある
特長3 手厚いサポート
特長4 ここでしか学べない内容がある
特にヘルスコーチ・ジャパンでしか学べない内容については、特徴の最たるものです。
●基盤が整いストレスが激減する!感情マネジメントができるようになる!
基盤が整うからストレスが激減する、元気が出て動き出せるようになる。ヘルスコーチ・ジャパン一番人気のプログラム「セルフマネジメントトレーニング」は、いくつかのオリジナルワークを楽しみながら、自然と基盤が整っていくプログラムです。
●知識不足の新人育成に効果的!今の仕事に不満がある人のやる気に火をつける!
「コーチングは教えない」というのが、一般的なコーチング講座で学ぶ鉄則ですが「教えない」だけではうまくいきません。ではどうすればいいのか?それを学ぶのが「ヘルスコーチング」です。新人や学生さんなど、知識と経験が圧倒的に不足していることが原因で行動が起こっていない人、今と未来が紐付かないから、今目の前のことに不満を感じている人に効果的なコーチングを学びます。
●自信が無い人を戦力に変え、感情が不安定で切れやすい部下にも使える!
感情が不安定で切れやすい、自分に自信が持てずなかなか動き出せない、そういう時、そういう人に効果的なコーチングを学ぶのが、メンタルコーチングです。昨今増えている職場のメンタルヘルスマネジメントにも使える、マネージャーだったら絶対に知っておいてほしいコーチングです。
「違和感」を「好奇心」に変える
(藤田)受講生に、コーチングをする上で大切にするように伝えていることは何ですか?
(最上さん)多様性にカスタマイズして安心安全な関係をつくることです。
自分の無意識を徹底的にマネジメントできるようになる(セルフマネジメント力の強化)と、枠組み・外の顔・心の地雷を自覚しマネジメントできるようになります。その結果、クライアントのことに興味を持って、コーチングできるようになります。「違和感」を「好奇心」に変えることができるようになるんですね。その始まりが、多様なクライアント、状況に対して、安全安心な関係を作ることだと考えています。
(藤田)ヘルスコーチ・ジャパンの考え方を企業に導入するメリットは何でしょうか?
(最上さん)組織全体の生産性は、間違いなく上がるでしょうね。ヘルスコーチ・ジャパンのコーチングは、多様性を受け入れること、ストレスを減らすことがポイントです。その観点から考えると、まず上司側のあり方が変化するでしょう。その結果、部下側の上司へのストレスが軽減します。この段階で、離職防止・メンタルダウン防止につながります。上司も部下もコーチングを受けることにより、ひとりで悩むよりも解決までのスピードがアップするはずです。なので、負の要素が取り除かれ、生産性を高めるコミュニケーションが組織に植え付けられます。
(藤田)お話をお伺いして、質の高さと独自性を高いレベルで両立されていることを理解しました。
(最上さん)レベルでいうとまだまだ改善が必要です。ですが昨今は、他のスクールさんからの編入者や、ICF資格保有者の方のご参加、経営者の方のご参加などが増えており、社会的に必要な活動が認められつつあるのかな?と感じております。まずは、下記からヘルスコーチ・ジャパンのカリキュラムを見ていただき、ご自身の学びにしていただけましたら幸いです。
インタビュイー紹介
ヘルスコーチ・ジャパンについて
NPO法人ヘルスコーチ・ジャパンは、ひとり一人の基盤づくりを通して 組織と社会の元気づくりに貢献するために2008年1月に福岡からスタートしました。 その後2008年4月にNPO法人の認可を受け現在は、全国90名ちかくの仲間とともに定期的に講座を開催しています。
2016年からは、国際コーチング連盟(ICF)の資格が取れる認証プログラム提供団体となり、2017年からは、オンラインによる学習システムを確立。受講講座の予習・復習が個々人の「学習用会員サイト」で可能となりました。
団体の運営はメンバーの協議制で行われており、ICFが定める「核となる能力水準(コアコンピテンシー)」と「倫理規定」を体現すべく互いに切磋琢磨しています。
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