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祝1周年:正式版をリリースして1年が経ちました

2022年10月でSmart相談室の正式版をリリースして1年になりました

 藤田です。私が株式会社Smart相談室を設立したのが2021年2月です。その後、フィジビリティをしながら、PMFを目指して、テストを重ねて、2022年10月に現在のプロダクトの原型となるSmart相談室の正式版をリリースしました。皆様のご支援により、プロダクト1周年を迎えることができました。ありがとうございます。
 多くのスタートアップがPMFを待たずして立ち行かなくなる中、Smart相談室がこれまで事業継続できたのは、プロダクトの世界観に共感していただき、ご利用いただいているクライアント様、相談者様をはじめとしたすべてのステークホルダー様のお陰です。
 あらためまして、ありがとうございます!引き続き、よろしくお願いいたします。今回は、感謝の気持ちを伝えると共に、ほとんどの紙幅を割いて、1年間でわかったことや今後の課題をお伝えできればと思います。

様々な声、様々な相談への対応

・個人の悩みやモヤモヤの内容は、想像以上に幅広い
・でも、その内容は何分の1ではなく、個人にとっては100%である

 上記2つが、この1年間サービスを提供してきて切実に感じたことです。Smart相談室は、お陰様で、これまで「2000セッション以上、1000時間以上」のセッションを提供させていただきました。その中で、相談者さんの相談内容について統計的な分析ができるようになってきました。当然、正規分布や順列などの統計上社会的に自然な実態がわかってきているのですが、細かく内容を見ていくと、その内容はかなり幅広いことがわかってきました。また、その内容は、申込時と相談時で大きくことなくことや、相談者さんが話しながら本当の問題、課題に気付き、結果的に想像していなかった方向に進むことも多いことがわかってきました。
 このような状況ですと、相談を受けるカウンセラーは嫌がります。他のほとんどのサービスでは、カウンセラーが対応できる内容を限定し、その内容にそぐわないものは受け付けない、とうい設計になっています。しかし、Smart相談室は、「何でも相談してイイ!」、「何度でも相談してイイ!」を提供しており、カウンセラーは一旦申し込みが入れば、全身全霊で相談者さんと向き合います。カウンセラーからは「価値が提供できるかわからない」、「どこまでお力になれるかわからない」という声が聞こえてきそうですが、その考え方、感じ方自体がカウンセラー主導で傲慢な姿勢であることも学びました。間違いなくSmart相談室の提供価値を担保しているのは優秀なカウンセラーの皆さんが我々をサポートしていただいているからです。この宝物を磨き続けて、より精度を上げていくのが今後の課題の一つです。

原体験が全ての始まり、今後の忘れることなく

会社設立当初、私は、クライアントのペインが「ハラスメント相談窓口対応」にあると考えてプロダクトの設計を考えて、当時から続いている宮田さんとの1on1で教えてもらったSaasプロダクト立ち上げ時の教科書を片手に、作業を進めていました。

教科書はこちら → https://note.com/yf20190620/n/n918273a1f917

プロダクトの開発を前にクライアントへのヒアリングを重ねる中で、企業担当者のペインは確実にありましたが、思ったよりもそのペインが弱く、また多くの企業は「ハラスメント対応に対して消極的な対応方針」をとっており、からサービス利用に二の足を踏んでいました。そんな時、宮田さんから「少しでも違うと思うのであればピヴォットした方が良いですよ。ピヴォットすることは悪いことではないです。」とアドバイスをもらいました。「ハラスメント相談窓口対応」を検討していた時は、ハラスメントに苦しむ従業員とその話に対応する相談者、双方のつらそうな顔を思い浮かべていました。落ち着いて、その顔を回想していると、ハラスメントに限らず、様々な問題に悩みもがいている苦しそうな顔が浮かんできます・・・。メンタル不調者の面談時に従業員が見せる顔です。その中の一部はハラスメントが原因でした。「そうか、もっと多くの働く人を救えるかも」そう思ったのが、今のSmart相談室のはじまりでした。私には辛い原体験がありました。その原体験をもとにサービスを再検討しました。詳細は下記記事をご確認ください。

Smart相談室の原点、私の原体験https://note.com/yf20190620/n/n62c12877b267

私の原体験をもとにしたこのサービスで、働く人を救えているのか?あの原体験で感じた負の感情を味わうことなく、管理職の方々はマネージメント業務に従事できているか?ことあるごとに自問し、サービスのPDCAを回しています。いただいたフィードバックを週次で開発し、プロダクトに反映させているのは、そんな思いからです。これからも忘れたくない、忘れてはいけない思いです。

ユーザーからのフィードバックを週次で改善、リリースしてます。細かい要望をコツコツ反映することで、使いやすいUIUXを作ろうとしてます!是非、触ってみてください。
https://twitter.com/Yasuo_chan/status/1580012400194953216

相談者様の声

Smart相談室 / 何でも相談してイイよ!メンタル不調になる前に
@Smart_Sou
https://twitter.com/Smart_Sou

とにかく、相談者さんが元気になったり、何らかの気付きを得てくれているのが嬉しくてたまらないです。

・周りの人に相談しにくい話ができた、誰かに悩みを聞いてもらえたことで少し気持ちが軽くなりました。
・進め方などの説明が丁寧かつ、傾聴力も高く、安心してお話することができた。
・常に寄り添って考えてくださっていることが伝わるお人柄でお話しすることで前向きな気持ちになりました。
・何に対してもやもやしているのか、どうしたら改善できるのかがわからなかったが、言語化できていない部分が明確になり改善の目処が立つよい時間だった。
・Smart相談室のカウンセラーさんのように、フラットな視点で話してくれる人に、仕事の漠然とした悩みを相談しやすかったため。
・思いもしなかった方法ですっきりすることができました!

多くの方にご満足いただいていますが、実は、まだまだ改善が必要です。毎週のように行っているユーザーインタビューでは、毎回新しい発見があります。また、日常的にお問い合わせやご意見をいただいており、その内容を吟味検討し、プロダクトに反映させています。今後のこの反映スピードをあげていく必要があります。

1周年のその先に、Smart相談室が目指すもの

===個人の成長と組織の成長を一致させたい===
 そもそもなんでこんなに相談が入るのか・・・。相談者様は、「相談しやすい、ちょっとしたことでも相談できる、会社に言いにくいことを言える」、一時的にはそういった思いからご相談いただいていると思います。
 でも、それは、現象に対してソリューションを適応しているようなイメージで、根本的な原因の解決になっていないのではないか?そんなことも最近は思います。会社で働くということは、個人として、社会組織に対して貢献しないといけません。貢献と誘引がうまく作用する環境で働ければスムーズなのでしょうが、そういうわけにはいかないですよね。
 そもそも会社組織は、全社目標達成を目的にしています。全社目標は通常は複数年の右肩上がりの計画に裏打ちされており、線形(または非線形の急成長)の成長を求めています。でも、人間の心は右往左往。必ずしも線形に推移はしません・・・。線形の会社目標に対して、個人の心が良いときも悪いときも、乖離が生まれた時に、個人の心はしんどくなります・・・。多少であれば「良いプレッシャー」、乖離が大きくなると「心的負担」になります。この個人の心の機微に会社としてこまめに対応することは難しいのです。

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最後に

メンタル不調者への思いから始まったこのサービス。1周年を経て、より幅を広げ、個人と組織を結ぶ架け橋になりたいと考えています。

次の1年、次の5年、コツコツと積み上げながら、更なる提供価値の増大に注力します!引き続き、よろしくお願いします!

株式会社Smart相談室 代表取締役 藤田康男 https://twitter.com/Yasuo_chan

■略歴
新卒でテレビ局に入社後、MBA取得、医療系キャリアサービスを提供する会社で10年間事業開発と組織マネージメントを経験、その経験から、従業員のメンタルヘルスと企業の従業員サポートに課題を感じ、2021年「Smart相談室」を創業。社会に新しい価値を提供することで、社会の非合理をハックし、日本の生産性をあげたいと考えています。

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