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コーチングスキルとファウンデーション、両方が必要 〜一般社団法人コーチングプラットフォーム〜

こんにちは!Smart相談室CEOの藤田です。
この記事は連載企画「『コーチングとはなにか?』ICF認定スクールに聞いてみた」の一環として、一般社団法人コーチングプラットフォームの寺田由美代表にインタビュー取材させていただいた内容をまとめたものです。

一般社団法人コーチングプラットフォームのロゴ
一般社団法人コーチングプラットフォームから抜粋

コーチングをもっと社会に広めたい、その手段としてコーチの育成にチャレンジ

(藤田)はじめまして、藤田です。今日はよろしくお願いします!まずは自己紹介をお願いします。

(寺田さん)はじめまして、一般社団法人コーチングプラットフォーム代表の寺田と申します。よろしくお願いいたします。

 私が、コーチングに出会ったのは2000年頃です。1997年にコーチングが日本に入ってきているので、そういう意味では、早い時期に出会えたことが今の私を作っていると言えます。

その頃は、IT業界でマネジメントをしていました。25年近く前ですから、機会に恵まれていたと思います。でも、「管理職として何をやっていいかわからない」、「どうやってコミュニケーションを取ったらよいかわからない」と悩んでいました。そんな状況でコーチングに出会って、コーチングを世の中に広めていく意義を強く感じ、その仕事ができる会社に転職し、その後独立しました。

 そして、自らがコーチとしてコーチングを広める活動をしていたのですが、社会状況を見ていると、「さらにコーチングを広めていきたい、もっとコーチングが社会の役に立つはずだ」と思い、その手段として仲間と一緒にコーチの育成をしようと考えました。そうしてできたのが、一般社団法人コーチングプラットフォームです。

(藤田)では、一般社団法人コーチングプラットフォームさんの立ち上げには、当時の寺田さんの想いや課題意識が詰まっているんですね。

(寺田さん)そうですね。その想いを込めて、「真にやりたいことを楽しんでいる人で溢れる世界を創ること」を組織のビジョンに掲げています。このビジョンは創設当時から変わっていません。

先ほども言いましたように、私がコーチングに出会った時、自分自身が悩んでいたんですよね。特に、部下育成とか組織の活性化で悩んでいました。そこでコーチングを通じて、傾聴、質問、対話の構造、自分の考え方などを知って、自分がとても救われて、人との関係も良くなったんです。それでコーチングを広めたいと思いました。

コーチングスキルと自己基盤(ファウンデーション)、両方が必要

(藤田)当時から名コーチだったんですね。

(寺田さん)いえいえ、全然、はじめはコーチですらないです。
部下の話も実は聞けていなかったですし、自分がクライアントとしてコーチングを受けるなかで「寺田さんはどうしたいの?」と聞かれても、答えが出てこないんですね。「会社がこうですから」、「会社の目標はこうですから」ばかりで、「私がどうしたい」、「私がどうなりたい」っていうのがなかなか出てこないし、コーチングで学んだものを生かそうと思っても、うまくいかないことが続きました。

その後、自己基盤(ファウンデーション、以下自己基盤)に出会い、自分と深く向き合うようにする中で、「私、こうしたいんだ」とわかるようになりました。

コースをリードする寺田さん

私はそれまで、日々の生活で何かをやってても手応えがなかったり、一生懸命やってるのに充実感がなかったりすることが多かったんです。自分自身に対して自信が持てなかったり、やってることが認められていないと感じて、焦燥感に駆られていました。それが、自己基盤を整えることで「あ、これ私が選んだことだ!」とわかるようになりました。なんだか自分自身が確立された気がしました。

そこから、自己基盤に取り組む大切さを痛感しました。コーチングのスキルは、スキルですから当然習得しなければならない。ですが、そのスキルを使うコーチ自身がありのままの自分を認めて、自分を信頼していることがとても大切で、自分とうまく付き合えていないコーチは結果としてクライアントさんにも良い価値を提供できないんだと気づいたんです。コーチングスキルと自己基盤、両方が大切なんです。

一般社団法人コーチングプラットフォームでは、コーチングスキルの習得と同時に、自己基盤の重要性を説き、取り組むプログラムを提供しています。

自己基盤とは?

(藤田)自己基盤とはどのような概念なのですか?

(寺田さん)私たちは、見えていない人の土台にあたる部分を自己基盤と呼んでいます。
建物に土台があり、それが重要であるように、また、植物に根っこがあり、それが重要であるように、人間にはこの自己基盤があり、とても重要なのです。

 目指したい、なりたい自分になるためには、目に見える目標を達成する取り組みだけでなく、そのなりたい自分にとって必要な自己基盤を整え、強くしていく取り組みが大切です。

 人間にはさまざまな人がいます。それぞれに持ち味があり、そこに良い・悪い、正しい・間違いはありません。見えている部分だけでなく、見えていないその人を支えている土台がそれぞれにあります。

*自己基盤の詳細についてはこちらから

(藤田)その自己基盤をコーチングスキルと同様に学んでいくんですね。

(寺田さん)そうです。コーチングスキルの学びと並行して、自己基盤を整えていきます。
具体的には、7つのプラットフォームへの取り組みをスタートします。そのステップはとてもシンプルです。

・「気づく→向き合う→取り組む」 このシンプルなステップを繰り返す
・そのことで「自己理解→自己受容→自己信頼」のステップが深まる
・その結果、自己信頼が高まり、自己基盤が整えられる
というものです。

一般社団法人コーチングプラットフォームから抜粋

「自分との関わり」が「他者との関わり」を決める

(藤田)企業でコーチングの手法を使うことについて、何かお考えはありますか?

(寺田さん)コーチングプラットフォームとして大事にしているのが、ファウンデーションベーストコーチングという、自己基盤とコーチングを一緒に学んでいくものです。

なので、コーチングの学びを通して、コーチングといわれるものを理解し、習得していただけます。その結果、同僚の方や部下の方との1on1やMTG、面談など、さまざまな場面で相手が内面で持っている考えを引き出すことができるようになります。質問の投げかけ方や最初の入り口からの変化など、コーチングを学んだことで、同僚、部下とのコミュニケーションに変化が起きます。実際にそういった声は非常に多いです。

スクール内でのコーチ同士の対話

 今日のマネジメントにおいて、この「関わり方」をリーダーが身につけることは非常に重要だと思います。ただ、頭ではわかっていても、「自分の意見を言いたくなる」「つい自分の持っていきたい方向に誘導してしまう」「褒めようと思うが褒められない」ということが起こってきます。

ここを乗り越えるのに、自己基盤を整えることが重要になってくるんです。「なぜ意見を言いたくなる自分がいるのか」「なぜ褒められない自分がいるのか」。ここに向き合っていくことが自己基盤の取り組みなんです。「そもそも自分がどうしたいかわかっていない」「そもそも自分で自分を認めていない」など、自分が無意識にとっている自分との付き合いが、他者との付き合いに反映されていることが多いんです。

 ですから自分とうまくつきあっている人は、他者ともうまく付き合えていることが多いです。反対に自分とうまく付き合えていない人は、他者とうまくつきあえず、コミュニケーションがずれたり、衝突したりしやすいんです。企業の中で自己基盤を学ぶ大切さはここにあります。

自分とうまく付き合えていない人が、人とのコミュニケーションをスキルだけでうまくやろうとしてもなかなかうまくいかないので、この自己基盤を整えることを一緒に学ぶことが重要だと思っています。

初めて学ぶ人たちが来る場所でもあり、学んだ人がまた戻って来る場所でもある

(藤田)コーチ自身の「自分」を大切にされているのが伝わってきます。

(寺田さん)コーチングプラットフォームがとても大事にしているのが「プラットフォーム」ということなんです。コーチたちのプラットフォームになりたいと考えています。

コーチングは対人支援として、人に関わるものです。「コーチング道、入り口あって出口なし」なんて言いますが、奥が深い。学び始めると、本当に深くて終わりがない。私自身もコーチングに限らず、さまざまな分野の学びを積むようにしています。

コーチングのスクールはコーチングを教えてくれる。でも、クライアントさんに関わる力はもっと深く、また違う世界が広がっている。「資格を取ったからコーチです」なんて、そんな簡単じゃないです。

自分一人でやっているとどんどん独りよがりになっていくし、クライアントさんのためにも学び続けていかなきゃいけない。学び続けていく環境っていうのがすごく大事なので、その環境に「コーチングプラットフォーム」がなっていければいいなぁと思うんです。

コーチングを初めて学ぶ人たちが来る場所でもあり、学んだ人がまた戻って来る場所でもある。一生、学びを深める場所になれたらいいなぁと思います。

(藤田)一生学びを深められる場所って素敵ですね。今日はありがとうございました!

インタビュイー紹介

一般社団法人コーチングプラットフォーム 代表理事 寺田 由美さん

一般社団法人コーチングプラットフォーム
代表理事・講師
 寺田 由美

1997年に日本にコーチングが導入されて27年が経ちます。その初期の段階から20年以上、コーチとして活動して来て、ますますコーチの存在が重要になっていることを感じています。なぜなら、価値観の多様化、環境変化の激しさの中で主体性を持って行動することが強く求められる時代になり、トータルな(仕事もプライベートも)人生をサポートできる自己基盤が整ったプロフェッショナルなコーチの必要性が高まっているからです。私たちが、「プロのコーチを目指す方」、「企業でマネジメントに携わる方」にコーチングのマインド・スキルだけでなく、自己基盤(ファウンデーション)プログラムを提供するのは、価値観の多様化、環境変化の激しさの中で、自身の土台を整え続けることが、クライアント・部下・組織に関わる上で必須だからです。
団体名である「コーチング プラットフォーム」とは、初めてコーチを学ぶ人、マネージャーになる人がここから学びをスタートし出発して行くところであり、コーチ・マネージャーとして活躍している人がまたここに戻って来て学びを深め、新たなスタートを切る場所を表しています。ここに集う未来のコーチ・マネージャー達とすでに活躍しているコーチ・マネージャー達が出会う場所でもあります。お互いに切磋琢磨して高め合ってもらいたいという思いで立ち上げました。

一般社団法人コーチングプラットフォームについて

コーチングプラットフォームのロゴ

コーチングプラットフォームのビジョンは、「真にやりたいことを楽しんでいる人で溢れる世界を創ること」です。そのために、自分自身の土台を整える自己基盤(ファウンデーション)とコーチングの両方を学べます。そして、プログラムは、ICF(国際コーチング連盟)により、「コーチトレーニング認定時間(LEVEL1,LEVEL2)」として認定されています。コースを進行するコーチは、プログラムの進行はICF認定MCCまたはPCCのベテランコーチが担当します。またワークでは各グループにアシスタントコーチがつき手厚くサポートします。

コーチングプラットフォームの皆様

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