"相談悪"をなくしたい|Smart相談室CEOが語る、相談の価値と実現したい社会
こんにちは!マーケティング担当の尾倉です。
Smart相談室は、2024年10月10日(木)の世界メンタルヘルスデーに合わせて、渋谷マークシティに誰でも気軽に悩みを投函できる「スマソウポスト」を設置しました。当日は262名の方がスマソウポストに悩みを投函し、イベントの様子をフジテレビ「Live News α」にて取材いただきました。
CEOの藤田は、この取り組みにさまざまな想いを込めて実施に至りました。藤田のどのような想いがこの取り組みの原動力となったのか。その答えを探るべく、今回は藤田に、イベントに込めた想いや現状の相談に対する課題と対策、今後の展望についてインタビューを行いました。
「相談は悪いことではない」をより多くの人に届けたい
(尾倉)まず、イベントを実施した目的について教えていただけますか。藤田さんがスマソウポストに込めた想いもお聞きしたいです。
(藤田さん)このイベントの目的は、Smart相談室のサービス説明やセールスではなく、「相談することの意義」を示すことでした。相談することは別に悪いことじゃないんだよ、というメッセージを伝えたくて、スマソウポストのイベントを実施しました。
(尾倉)たしかに、相談することの意義は私たちが一貫してお伝えしているメッセージでもありますよね。改めて、Smart相談室が実現したい世界観についてもお聞かせください。
(藤田さん)私たちが目指しているのは、働く人のモヤモヤを解消して「個人の成長」と「組織の成長」を一致させるために、新しい対人支援サービスを創造することです。そのため、相談することの意義を、今後もより多くの人に伝えていきたいと思っています。
(尾倉)このイベントを通じて、働く人の相談行動に、どのような影響を与えることを期待されているのでしょうか。
(藤田さん)相談に対するハードルが下がることを期待しています。今、多くの企業で相談窓口が設置されているのに、実際には相談が寄せられないというジレンマが存在しています。その背景には「相談することを『悪いこと』と捉えてしまう風潮」が根強く残っているのではないかと感じています。
(尾倉)その風潮を変えていくために、街頭でのアプローチを選ばれたわけですね。
(藤田さん)そうですね。相談することの価値を、特定の属性の人たちだけではなく、すべての働く人に届けたかったのです。だからビジネス街ではなく、多様な人々が行き交う渋谷を選びました。
企業・働く人の相談の課題と対策
(尾倉)企業における相談の課題について、藤田さんはどのようにお考えでしょうか。
(藤田さん)企業側と従業員側、双方に課題があると感じています。まず、企業は「従業員に対して、相談できる環境を十分に整備できていない」という課題があります。
(尾倉)企業として、相談しやすい環境づくりのために、具体的にどのような対策が必要だとお考えですか。
(藤田さん)相談を推奨する雰囲気づくりをすること、相談内容の秘密保持を徹底すること、適切な相談場所を用意することが重要です。これらの取り組みによって、相談しやすい環境は整備できると考えています。
(尾倉)企業にとって、従業員の相談環境を整えることは、どのようなメリットがあるのでしょうか。
(藤田さん)プレゼンティーズム(※)が改善し、生産性が向上します。企業の健康関連総コストの約8割がプレゼンティーズムによるものとするデータがあり、健康経営の実現を目指すうえで、特に対応すべき課題といえるでしょう。従業員一人ひとりが抱えるモヤモヤに向き合い、解消していくことで、組織全体の生産性向上にもつながっていくのです。
(尾倉)では続いて、働く人側の相談の課題について教えてください。
(藤田さん)働く人側の課題は、相談を悪いことだと思い込んでしまっている点です。
(尾倉)働く人は、なぜ相談することをためらってしまうのでしょうか。また、Smart相談室として、どのような変化を目指していますか。
(藤田さん)相談することをためらってしまうのは、「我慢しなさい」という従来の教育の価値観が、今もなお影響を与えているのではないかと感じています。そのため、相談せずに我慢してしまう。Smart相談室では、相談を成功体験にしていきたいのです。「我慢せずに相談して良かった」と思っていただけるようなサービスを今後も提供していきたいですね。
個人が選択できる社会を目指して
(尾倉)Smart相談室として、今後実現したいことについてお聞かせください。
(藤田さん)個人が選択できる社会にしていきたいですね。社会の価値観は多様化していて、変化のスピードも速いのに、実際にはあまり選択できるようになっていないと感じています。
(尾倉)具体的には、どのような状況があるのでしょうか。
(藤田さん)例えば、リモートワークという新しい働き方の概念はあるものの、実際には選択できない企業が多いのが現状です。また、LGBTQ+についての理解は広がっているものの、さまざまな場面で男女の二択を求められます。そういった状況が、人々の生きづらさやモヤモヤにつながっているように思います。
(尾倉)「生きやすさ、働きやすさを良くしていきたい」ということですね。
(藤田さん)そうですね。働きやすさだけでなく、好き嫌いでもいいのです。遊び方でも、どこの大学に行くかでもいい。個人の感情や意識として選択できるか、そもそも選択肢に気づいているか。その部分をサポートしていきたいと考えています。
(尾倉)そのためには、どのようなアプローチが必要だとお考えですか。
(藤田さん)定期的に自分に対して意識的になることが大切です。しかし、自分一人では気づけないことも多いので、他者の助けを借りることをおすすめします。相談することで、自分の感情や考えに気づいたり、整理することができると思います。
(尾倉)相談相手は、どのような人を選ぶのがよいのでしょうか。
(藤田さん)利害関係のない人がいいですね。会社の人が利害関係がないと自分が思えるのならそれでもいいですが、基本的にはフラットな関係性の第三者の方が望ましいと考えています。
(尾倉)最後に、モヤモヤを抱える働く人たちへのメッセージをお願いできますか。
(藤田さん)定期的に「何がモヤモヤしているのか」「なぜそう感じているのか」を考えてみてください。ただし、それは自分一人では気づけないことも多いので、誰かにお手伝いしてもらい、意識的になってほしいと思います。相談は決して悪いことではありません。むしろ、自分らしい選択をするための重要なツールになるはずです。
(尾倉)ありがとうございました。これからのSmart相談室の取り組みが、個人が納得して選択できる社会の実現に向けた大きな一歩になりそうですね。
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